東京の広告代理店からファッションデザイナーへの転職
(Mさん、女性、東京在住)
私は「ファッションデザイナーになる」という夢を叶える為に学生時代からデザイナーになるためにはどうしたらいいのかを進路相談の先生と面談を重ねていました。その頃の私は、自分で言うのもなんですがいろいろなことに全力投球で、いま思い返しても本当によく頑張っていたと思います。
ですが、大学を卒業して就いたのはファッションとは無関係の広告代理店でした。広告代理店で1年勤め、それでもファッションデザイナーという夢を諦めきれずにいた私は転職を試みました。
ファッションデザイナーへの転職を考えたのは23歳の時です。
当時の年収は300?400万円程度でした。転職をしてからは一からのスタートでしたが350?450万円ぐらいとなり少しだけ給料があがりました。
私が転職にあたって求人を見つけた方法は、ウェブサイトではなく大学の先生の紹介でした。大学から何人かその企業に就職した先輩もいたことから安心かなと思いました。
そのほかいくつかの求人にたどりつき最終的に受けたのは3社です。3社とも大学教授に紹介していただきました。やはり、先輩が就職しているという安心感と大学の先生への信頼から、全て受けてみようと思いました。
選考に向けた準備をいしたことは、自分の気持ちをしっかり伝えるという面接での対応です。面接は苦手だったので何回も練習しました。
練習したというよりは、私はあがり症でその道のプロを目の前にすると伝えたいことがうまく言えない性格なのでしっかりとファッションへの思いをまとめて言えるように心掛けていました。
ですが、実際の面接で聞かれたことは、これまでのファッションとの関わりやファッションは好きかという単純な質問ばかりで少し拍子抜けしました。
またこれは想像していた通りですが、ファッションデザイナーに必要な資格であったりどんなことが重要かとか技術的なものを聞かれても何一つ答えられませんでした。さすがにこれはもうダメだ…と思っていたのですが、思い返せば私はファッションへの情熱は誰にも負けていなかったなと思います。熱意だけは面接の場でしっかり伝えられた気がします。
ファッション業界には様々な会社があると思いますが私が採用された会社は、堅苦しい考えや古臭い考えにはあまりとらわれない柔軟性を持った会社でした。スタッフも仲が良く、仕事に対して真面目でした。ターゲットは、20?35の女性をターゲットとし大人の女性のファッションを追求する会社でした。
転職してよかったことは、ファッションに対しての思いがまだまだ甘かったことに気づけたことです。
私の周りで働いているスタッフを間近で見ていたら、泣ける程甘かった自分に気づくことができました。
失敗したことは技術どうこうではなく、私自身のコーディネート力です。私のファッションセンスが他の社員と比べて劣っていて、会社に着ていく服装について注意されたことがあります。会社に着ていく服装についてセンス的なことの指導があるのはファッション会社ならではですね(笑
悩んだことは、ファッション業界のスタッフとの接し方です。普通に接するのとは訳が違いました。毎日、どう接したら「この子わかってるな」って思ってもらえるかと相手の感情を先読みしながら対応していました。
ファッションビジネスの世界はもしかしたらあなたが思っているより厳しい世界かもしれません。
ドラマや映画で見る業界とは訳が違う気がします。やってみて初めて気づくこともあるので、やりたいと思ったら是非チャレンジしてみてください!
それができる人が、夢を掴めると私は思います。
ファッションの知識、技術どうこうではなく「思い」が大事だと思います。頑張ってください!
Mさんの転職体験からの学び
一番大きいポイントは、知識や経験のなさをカバーするのは、
ファッションデザイナーへの強い想いと、自分をよく知る人間からの紹介
ということかな、と思います。
「紹介」は自分ではなかなかつくれませんが、Sさんのように大学の先輩で希望の会社にいっている人を探したり、改めて、大学教授や就職課に相談するなど、方法はいろいろあると思います。ようは、あなたとファッションデザイン会社をつないでいただけ人を探すということですから。
あなたが持つ「いろいろな接点」を掘り起こしてみるとよいと思います。
それと、面接の準備や練習を含めて、もう少し専門的にアドバイスを受けたいという人は、ファッション業界専門の転職エージェントに一度相談してもよいかもしれません。様々なアパレル会社と接点があるので、企業探しから選考対策までいろいろアドバイスしてくれると思います。
お金は一切かかりませんので、興味がある方はサイトをみてみてください。