ファッションデザイナー 感性 合わない

自分の感性と担当ブランドにギャップが出てきてしまったときは・・・

今の仕事は自分の感性とミスマッチ。 忙しいだけの毎日に追われてこのままでは::

 

もっと 自分らしい デザイン をしたいと思うのですが、なかなか 自分の個性や持ち昧を表現する ととができません。 毎日追われるように仕事をしていますが、今の仕事が本当に自分マ ッチしているのかどうか。この状況からなんとか 脱したいのですが、転職を繰り返してきたので、また転職することに不安を感じています。

 

Aさんは服飾専門学校を卒業してすぐに中 堅アパレルに就職して、5年間勤めて退職しまた。すぐに転職し、これまでの5年間で3社のアパレル会社に入退社を繰り返しました。

 

彼女が抱えていた悩みというのは、「どの会社で仕事をしても自分の感性とスキルがマッチしない」ということでした。彼女は自分の技術や能力を冷静に判断する力をもっています。それは面接からもわかりました。でも、その能力と仕事とのパランスが彼女自身のなかでとれなくなっているようでした。ただ指示に従うだけで進行していく仕事に嫌気がさしていたいのです。
年に6回以上行われる大きな展示会のスケジュー ルに追われる仕事のあり方でした。これはアパレル業界ではよくあることで、展示会後の受注に応じて服を生産していくのです。Aさんは、その忙しいスケジュールのなかで「自分の本当にやりたい作品ができなかった」という悩みを抱えていました。「ただ上司の指示に従って仕事をしていたので仕事の楽しさを感じることが少なかった」と言います。
「できれば自分のスキルを生かせる会社に就職したい」というのが、彼女の望みでした。これまでの3社で経験したことは、今後にも十分に生かすことができます。ただ、就職ゃ転職するときには、その会社の商品ポリシーや会社のシ ステムを十分に認識したうえで就職する必要があったのではないでしょうか。
いまの会社も前の会社も入社すると きに会社がどのような人たちを対象にまた、どんな考え万で商品を開発しているかの確認が不 十分でした。

 

会社の商品政策の確認を怠るのはデザイナーが転職でやってしまいがいなミスだと思います。服飾のデザインといっても数多くのパリエーションがあります。例えば、カジュアルものをやりたいとしてもヤングからシニアまであるので、より具体的に把握しておくことが必要です。Aさんのいちばん得意とするデザインを至急送ってもらうことにしました。

 

翌日、Aさんからデザイン画が送られて、私は驚きました。繊細なタッチで見事なデザイン画です。最初の面接のときは書類、たけの持参でした。「このデザイン画を見せてくれればもっと早く良い回答ができた」と思いました。
デザイン画を見る限り、Aさんのこれまで の会社選ぴはやはり失敗だったようです。勤務 した3社とも、彼女が望む商品ターゲット、彼女の感性とは、食い違っていました。Aさん は完全に勤務先を間違えたのです。 私は、彼女の感性が生かせるアパレルに絞っ て会社を探しました。彼女に適した会社探しの過程で、
「もっと早く、私の元に来ていれば、もっと違う人生があったのに」といいを抱かずにはいられませんでした。 彼女は回り道をしたのかもしれません。でもまだ遅くはありません。これれからだって自分のやり甲斐を見つけることはできます。 1週間後、A本さんの感覚が生かせる会社を 見つけることができました。すぐに企業とAさんを会わせる段取りをつけました。結果は採用。そしてA本さんも就職を決めました。自分の得意分野を生かす。そのためには、会社のシステムや政策を事前に確認することが大切です。