転職 三社目

経営者の考え方を知り、その情熱に心を打たれて転職を決めた。

相談内容

 

経営者から要求される仕事がとてもハードで、心も体も疲れはててしまいました。精神的にも肉体的にも限界をこえている状況です。もっと自分のペースで仕事ができる会社に転職を希望しています。

 

28歳 デザイナー Sさん

 

Sさんは高校卒業後、服飾専門学校デザイン科を卒業し、大手アパレルメーカーに就職しました。企画部に配属されデサイナーとして3年間勤務。その後担当していたプランドが廃番となり別のブランドの担当になったがそのブランドがどうしても好きになれす別の会社に転職。

 

転職した会社は、若い人に支持されている人気のアパレルメカー。欠員補充の情報をききつけ、デザイナーの友人の紹介で運よく入社することができました。

 

仕事の内容も自分に合い、楽しく慟くことができたが、次第に責任ある仕事を任されるようになり、その分、つらいハードな仕事も要求されるようになりました。だんだん要求水準があがる厳しい仕事についていけず、とうとう退職に踏み切ったのでした。

 

面接時に失敗しない転職の心得

 

Sさんのデサイン画をみると、最初に勤めた会社と二社目会社の商品は共通点があるように感じます。二社目の会社の仕事はとても充実していたようですね。

 

S「はい。今後もできればこれまでと同じ路線の商品を手がけていきたいと思っています。」

 

今のSさんの年齡(28歳)を考えると、扱える商品のグレードを上ける必要があるように感じます。それと同時にキャリアアップを図ることも大事です。

 

いくつかの会社を紹介しますが、そのなかから目分に合うと思える会社をビックアップしてくたさい。
また、面接の際は、経営者、役員の方のどちらかと、できるだけ話をするように心がけてください。

 

私から見ると、Sさんはどうしても自分本位にものを考えがちなように感じます。自分が辛いからすぐに辞めたい。なじめないから次の仕事を探したい。そういう一面はありませんか?

 

S「確かに私は自分をいちばん大切にしてきました。自分の能力が発揮できて、やり甲斐が感じられる仕事ができればと思っています。」

 

それは大切なことです。でも、会社で仕事をするということは、会社の望む仕事で業績を上げることも必要なことです。そのためにどれだけ頑張れるかという側面もあります

 

経営にかかわっている役員は、会社の将来の成長や発展を考えています。社会に対して、顧客に対して、社員に対して、侏主に対していかに貢献するかを追求しています。

 

その結果、どのような商品つくりをするのかを企業の義務として研究しているのです。ですから面接の段階で経営者がどんなことを考えているのかを知ることがSさんにとって「失敗しない転職」になると思います。

 

その声をできる限りかせてもらうことによって、自分の仕事の意味がわかってくるのです。仕事に対する充実感は、会社のビジョンを知ることと大いに関係しているのです。

 

発展途上の企業を選択

 

Sさんに紹介した企業は、大手アパレルを一社、中堅アパレルのなかでも積極的に事業を拡大している企業を一社、そして小規模ではあるが個性的な商品を生産している企業の3タイプの企業を紹介しました。

 

あとは彼女の選択に任せました。

 

各社の面接に同行してしくうちに、Sさんの表情がどんどん変わっていくのがわかりました。

 

大手で安定したところよりも、中堅で社員がアグレッシブに仕事をしている会社に興味をもったようです。

 

結局、彼女は大手の誘いを断り、中堅企業を選びました。

 

「なぜそこに決めたの?」という私の問いに、
「社長さんをはじめとして社員が情熱をもって仕事をしているところに惹かれました」と彼女は答えました。

 

「心身ともに安定や余裕を求めていたはずの彼女が今、生まれ変わろうとしている。」

 

私にはそう思えてなりませんでした。

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